地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
どうする?
そう聞かれている。
正直、あたしが歌ったところで本当に何とかなるのか分からない。
例えその場が治まっても、一時しのぎにしかならないんじゃないかな、とも思う。
でも、対立が深まって昨日みたいなことが頻繁に起こってしまうのはやっぱり嫌だ。
坂本先輩の説明を聞かなくても心はほとんど決まっていた。
だからあたしは二人を交互に見てから真剣に答える。
「歌うよ。……奏、手伝ってくれる?」
あたしの決意に、奏は当然とばかりにうなずいてくれた。