地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
向かうと、そこには先客がいた。
「美来さん……そのワンピースとてもよく似合っているね」
開口一番に誉め言葉を口にしたのは坂本先輩。
「ありがとうございます。……その、お金貰ってたみたいで……」
無難にお礼を伝えると、続けてお金の話をする。
もし文化祭の経費から出されたとなると申し訳ない気がしたし。
「気にしなくていいよ。頼んだのは僕の方だし、そのお金も僕の方で出してるからね」
「そうですか……。ありがとうございます」
とりあえず経費で落とされていなくて良かったと安心する。
「それで? 生徒会長もここで待機するんですか?」
素っ気ない様子で聞く奏は、ここに坂本先輩がいることが不満みたいだった。
でも坂本先輩は気にする様子もなく「そうだよ」と答える。
「色々とセッティングしたのは僕だし、見届けないと。それにここからが一番様子が分かるからね」
確かに舞台になっているから校庭を見晴らせるようにはなっている。
さらにもう少し高い位置に登れる場所もあるから、様子を見るには丁度良いだろう。
それに、今日は奇しくも二年前と同じ満月。
開けた校庭の様子は、ライトなどが無くてもよく見えた。
「美来さん……そのワンピースとてもよく似合っているね」
開口一番に誉め言葉を口にしたのは坂本先輩。
「ありがとうございます。……その、お金貰ってたみたいで……」
無難にお礼を伝えると、続けてお金の話をする。
もし文化祭の経費から出されたとなると申し訳ない気がしたし。
「気にしなくていいよ。頼んだのは僕の方だし、そのお金も僕の方で出してるからね」
「そうですか……。ありがとうございます」
とりあえず経費で落とされていなくて良かったと安心する。
「それで? 生徒会長もここで待機するんですか?」
素っ気ない様子で聞く奏は、ここに坂本先輩がいることが不満みたいだった。
でも坂本先輩は気にする様子もなく「そうだよ」と答える。
「色々とセッティングしたのは僕だし、見届けないと。それにここからが一番様子が分かるからね」
確かに舞台になっているから校庭を見晴らせるようにはなっている。
さらにもう少し高い位置に登れる場所もあるから、様子を見るには丁度良いだろう。
それに、今日は奇しくも二年前と同じ満月。
開けた校庭の様子は、ライトなどが無くてもよく見えた。