地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
「ま、別にいいんですけど」
そう言う奏はそれでも不満そうだった。
やっぱり奏は坂本先輩のこと嫌いなのかな?
少なくとも好きではないことだけは分かる。
「美来、これつけておいて」
そう言ってしのぶはどこから持ってきたのかピンマイクを差し出してきた。
「香と奈々が放送部でこの舞台担当だったでしょう? ちょっとこっそり借りさせてもらったんだ」
「はぁ……しのぶも抜け目ないね……」
感心しながら、しのぶ、奏に影響されてきてるんじゃないのかな? と思ってしまう。
一緒にいすぎて似てきたって言うか……。
もはや恋人通り越して夫婦なんじゃないのこの二人。
なんてこっそり突っ込みたくなった。
でもピンマイク自体は助かったのでありがたく使わせてもらう。
いくら何でもこの広い校庭に地声では端まで届かない。
二年前のように声が反響するような建物はないし、どんなに大きな声を出しても喧噪にかき消されてしまうだろうから。
そんな風に準備をして、空もすっかり黒々としてきたころ。
ちらほらとガラの悪い男子生徒たちが校庭に現れ始めた。
そう言う奏はそれでも不満そうだった。
やっぱり奏は坂本先輩のこと嫌いなのかな?
少なくとも好きではないことだけは分かる。
「美来、これつけておいて」
そう言ってしのぶはどこから持ってきたのかピンマイクを差し出してきた。
「香と奈々が放送部でこの舞台担当だったでしょう? ちょっとこっそり借りさせてもらったんだ」
「はぁ……しのぶも抜け目ないね……」
感心しながら、しのぶ、奏に影響されてきてるんじゃないのかな? と思ってしまう。
一緒にいすぎて似てきたって言うか……。
もはや恋人通り越して夫婦なんじゃないのこの二人。
なんてこっそり突っ込みたくなった。
でもピンマイク自体は助かったのでありがたく使わせてもらう。
いくら何でもこの広い校庭に地声では端まで届かない。
二年前のように声が反響するような建物はないし、どんなに大きな声を出しても喧噪にかき消されてしまうだろうから。
そんな風に準備をして、空もすっかり黒々としてきたころ。
ちらほらとガラの悪い男子生徒たちが校庭に現れ始めた。