地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
「うっ……その、ごめんね?」
黙っててとお願いした手前気まずい。
「俺らは別にいいよ。でも美来が大変になるだろ?」
なぁ? と軽く振り返って同意を求める明人くんに、勇人くんは「そうだよ」と近づいて来る。
「如月さんなんか美来に会いに来たいのに、今日は理科準備室から離れられなくてイライラしてるし」
「そうそう、だから俺らが美来に会えたって聞いたら鬼の形相になるかもな」
「ホントホント、絶対バレたくねぇよ」
そう言って二人で笑う様子はいつも通りで、さっきのちょっとした違和感は気のせいだったのかな? と思う。
「離れられない代わりに、《星劉》総出で校内を見回りつつお前を探させてる状態」
「多分《月帝》の方も同じ感じなんじゃねえの?」
明人くんの言葉に勇人くんが付け加える。
「そんな事になってるんだ……」
これは本当に生徒会室にこもってて良かったかも。
「チームの連中もさ、幹部から下っ端まで今までとは比にならないほどマジで美来のこと探してるんだぜ?」
「え⁉ どうして⁉」
ちょっとからかい混じりの明人くんの言葉に驚くと、勇人くんが説明してくれた。
「どうしてって、一昨日の夜の美来を見たら誰だってそうなるって」
「なんで? あたしただ歌っただけだよ? 坂本先輩に二年前と同じようにすれば抗争も止まるだろうからって言われて……半信半疑で」
理由を聞いても納得できない。
本当に、坂本先輩の言う通り抗争が止まってくれればいいなと思って歌っただけだ。
黙っててとお願いした手前気まずい。
「俺らは別にいいよ。でも美来が大変になるだろ?」
なぁ? と軽く振り返って同意を求める明人くんに、勇人くんは「そうだよ」と近づいて来る。
「如月さんなんか美来に会いに来たいのに、今日は理科準備室から離れられなくてイライラしてるし」
「そうそう、だから俺らが美来に会えたって聞いたら鬼の形相になるかもな」
「ホントホント、絶対バレたくねぇよ」
そう言って二人で笑う様子はいつも通りで、さっきのちょっとした違和感は気のせいだったのかな? と思う。
「離れられない代わりに、《星劉》総出で校内を見回りつつお前を探させてる状態」
「多分《月帝》の方も同じ感じなんじゃねえの?」
明人くんの言葉に勇人くんが付け加える。
「そんな事になってるんだ……」
これは本当に生徒会室にこもってて良かったかも。
「チームの連中もさ、幹部から下っ端まで今までとは比にならないほどマジで美来のこと探してるんだぜ?」
「え⁉ どうして⁉」
ちょっとからかい混じりの明人くんの言葉に驚くと、勇人くんが説明してくれた。
「どうしてって、一昨日の夜の美来を見たら誰だってそうなるって」
「なんで? あたしただ歌っただけだよ? 坂本先輩に二年前と同じようにすれば抗争も止まるだろうからって言われて……半信半疑で」
理由を聞いても納得できない。
本当に、坂本先輩の言う通り抗争が止まってくれればいいなと思って歌っただけだ。