地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
「なあ……明人」
「ん?」
「俺、決めたわ」
「……そっか」
二人はいったい何のことを話しているのか……。
あたしには分からなかったけれど、いつもの息ピッタリな二人に戻ったような雰囲気だけは感じた。
もしかして、明人くんに遠慮してしまう原因のことで心が決まったってことなのかな?
良かった。
これでいつもの仲の良い双子に戻るね。
その原因となったのが何だったのか。
それを思い出すこともせず、あたしはただ二人が元に戻ったことを喜んだ。
そして翌日、元々何が原因で勇人くんが明人くんに遠慮することになったのかを嫌でも思い出す羽目になる。
***
次の日の昼食どき。
今日は《星劉》のテーブルで食べる日だけれど……。
「ほら美来、俺のから揚げ一つやるよ」
あたしの左側に座る明人くんが塩唐揚げを一つお皿に乗せてくれる。
「この茶碗蒸し、だしがメチャクチャ美味いんだよ。ほら、あーんしてやろうか?」
右側の勇人くんはスプーンにひと口分茶碗蒸しを乗せて差し出してくる。
「いや……男の子からのあーんは貰わないって奏と約束したから」
勇人くんの茶わん蒸しをお断りしながら、いつにも増してべったりしてくる二人に戸惑う。
ついでに言うと向かい側にいる如月さんがものすごく冷たく怖い目でこっちを見ているから落ち着かない。
というか怖い。
「ん?」
「俺、決めたわ」
「……そっか」
二人はいったい何のことを話しているのか……。
あたしには分からなかったけれど、いつもの息ピッタリな二人に戻ったような雰囲気だけは感じた。
もしかして、明人くんに遠慮してしまう原因のことで心が決まったってことなのかな?
良かった。
これでいつもの仲の良い双子に戻るね。
その原因となったのが何だったのか。
それを思い出すこともせず、あたしはただ二人が元に戻ったことを喜んだ。
そして翌日、元々何が原因で勇人くんが明人くんに遠慮することになったのかを嫌でも思い出す羽目になる。
***
次の日の昼食どき。
今日は《星劉》のテーブルで食べる日だけれど……。
「ほら美来、俺のから揚げ一つやるよ」
あたしの左側に座る明人くんが塩唐揚げを一つお皿に乗せてくれる。
「この茶碗蒸し、だしがメチャクチャ美味いんだよ。ほら、あーんしてやろうか?」
右側の勇人くんはスプーンにひと口分茶碗蒸しを乗せて差し出してくる。
「いや……男の子からのあーんは貰わないって奏と約束したから」
勇人くんの茶わん蒸しをお断りしながら、いつにも増してべったりしてくる二人に戸惑う。
ついでに言うと向かい側にいる如月さんがものすごく冷たく怖い目でこっちを見ているから落ち着かない。
というか怖い。