地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
「きっと銀星なら、『俺のものは俺のもの。弟のものも俺のもの』とか言い出して奪いに来ると思うよ」
「ぷっ、何そのガキ大将発言。でもなんか分かるかも」
奪いに来られるのは困るけれど、確かに似たようなことは言いそうだと思ったら本気でおかしくて笑ってしまう。
そのまま遥華は面白おかしい話をしてくれて、あたしの不安をさりげなく解消していってくれた。
ああ……やっぱり遥華って好きだなぁ。
しのぶとはまた違うタイプだけれど、相手のことを思いやることが自然と出来る人だ。
だからあたしは、もっと遥華と仲良くなりたいなって思った。
……でもそうして足を進めていくうちに、何故か遥華の口数が減っていくことに気づく。
同じ色の塀が長く続く辺りになると本当に黙り込んでしまって、どうしたのかと聞かずにはいられなくなった。
「遥華? どうしたの? なんか黙り込んじゃったけど……」
聞くと、さっきまで元気に笑顔を浮かべていた遥華が今にも泣きそうな顔になってあたしを見た。
「……あの、ね。あたしの家ってちょっと特殊なの。……美来はそれでもあたしの家に泊まってくれる?」
「え? 特殊?」
聞き返すと、丁度続いていた塀の切れ目につく。
遥華はそこで足を止めた。
「ぷっ、何そのガキ大将発言。でもなんか分かるかも」
奪いに来られるのは困るけれど、確かに似たようなことは言いそうだと思ったら本気でおかしくて笑ってしまう。
そのまま遥華は面白おかしい話をしてくれて、あたしの不安をさりげなく解消していってくれた。
ああ……やっぱり遥華って好きだなぁ。
しのぶとはまた違うタイプだけれど、相手のことを思いやることが自然と出来る人だ。
だからあたしは、もっと遥華と仲良くなりたいなって思った。
……でもそうして足を進めていくうちに、何故か遥華の口数が減っていくことに気づく。
同じ色の塀が長く続く辺りになると本当に黙り込んでしまって、どうしたのかと聞かずにはいられなくなった。
「遥華? どうしたの? なんか黙り込んじゃったけど……」
聞くと、さっきまで元気に笑顔を浮かべていた遥華が今にも泣きそうな顔になってあたしを見た。
「……あの、ね。あたしの家ってちょっと特殊なの。……美来はそれでもあたしの家に泊まってくれる?」
「え? 特殊?」
聞き返すと、丁度続いていた塀の切れ目につく。
遥華はそこで足を止めた。