地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
「そういえば盛り上がる曲ばっかり歌ってたよね? 抗争止めたときみたいにバラード歌わないのかな?って思ってた」
初めは連さんが勝手に曲を入れていたけれど、後半は自分の歌いたい曲を自由に入れさせてもらった。
確かにそのとき入れても良かったんだけど……。
「んー……でもあの盛り上がりをバラードで落ち着かせたくなかったって言うか……あのまま明るい感じが良いなって思ったから」
「お、美来《crime》のこと分かってるじゃん」
「……」
関わりたくないと思っていた暴走族のことを理解していると言われて複雑な気分。
でも、嬉しそうな遥華の笑顔を見たら否定も出来なかった。
ま、いっか。
少なくとも今は《crime》のことを嫌いとは思えなかったし。
「でも美来のバラードちゃんと聞いてみたかったな。あの夜の美来本当に素敵だったんだもん」
「……じゃあ今歌おうか?」
残念そうな遥華にそう提案する。
素敵な温泉に入れて気分が良かったし、このライトアップされた夜の岩風呂はしっとりしたバラードが合いそうだと思ったから。
「え⁉ いいの⁉」
「うん」
返事をして立ち上がる。
流石にしっかり浸かったまま歌ったらのぼせてしまいそうだから。
初めは連さんが勝手に曲を入れていたけれど、後半は自分の歌いたい曲を自由に入れさせてもらった。
確かにそのとき入れても良かったんだけど……。
「んー……でもあの盛り上がりをバラードで落ち着かせたくなかったって言うか……あのまま明るい感じが良いなって思ったから」
「お、美来《crime》のこと分かってるじゃん」
「……」
関わりたくないと思っていた暴走族のことを理解していると言われて複雑な気分。
でも、嬉しそうな遥華の笑顔を見たら否定も出来なかった。
ま、いっか。
少なくとも今は《crime》のことを嫌いとは思えなかったし。
「でも美来のバラードちゃんと聞いてみたかったな。あの夜の美来本当に素敵だったんだもん」
「……じゃあ今歌おうか?」
残念そうな遥華にそう提案する。
素敵な温泉に入れて気分が良かったし、このライトアップされた夜の岩風呂はしっとりしたバラードが合いそうだと思ったから。
「え⁉ いいの⁉」
「うん」
返事をして立ち上がる。
流石にしっかり浸かったまま歌ったらのぼせてしまいそうだから。