地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
敵対は、すべきじゃない。
少なくとも俺の中ではそういう相手だ。
俺は「チッ」と悔し紛れに舌打ちしつつ、仕方がないと諦めた。
「分かったよ。でも、せめて邪魔はしないでくれよ?」
一度は協力すると約束したんだ。
それくらいの願いは聞き入れてもらえるだろうと思って口にした。
だから、まさかそれすらも断られるとは思いもしなかったんだ。
「それは約束しかねるな」
「はぁ⁉」
「言っただろ? お前の計画だとあいつは泣くだろうって。俺はあいつをもう泣かせたくねぇんだよ」
そう語る銀星は、ついさっきまで俺を睨んでいたとは思えないほど優しい目を空に向ける。
あいつとは、あの《かぐや姫》のことだろう。
地味な見た目は継続している様なのに、本人の無自覚な魅力で次々と生徒たちをたらし込んでいる星宮美来という少女。
いつの間に銀星までたらし込んでいたのか……。
つくづく邪魔をしてくれる。
彼女を学校で見かけて、可愛いと……好ましいと思えば思うほど憎らしさも増す。
それほど俺にとっては邪魔な存在になっているんだ。
だから、逆に彼女を利用してやろうと思った。
彼女の存在を上手く使えば、きっと《月帝》と《星劉》に……いや、八神司狼と如月怜王の間に確かな亀裂を入れられるだろうから。
少なくとも俺の中ではそういう相手だ。
俺は「チッ」と悔し紛れに舌打ちしつつ、仕方がないと諦めた。
「分かったよ。でも、せめて邪魔はしないでくれよ?」
一度は協力すると約束したんだ。
それくらいの願いは聞き入れてもらえるだろうと思って口にした。
だから、まさかそれすらも断られるとは思いもしなかったんだ。
「それは約束しかねるな」
「はぁ⁉」
「言っただろ? お前の計画だとあいつは泣くだろうって。俺はあいつをもう泣かせたくねぇんだよ」
そう語る銀星は、ついさっきまで俺を睨んでいたとは思えないほど優しい目を空に向ける。
あいつとは、あの《かぐや姫》のことだろう。
地味な見た目は継続している様なのに、本人の無自覚な魅力で次々と生徒たちをたらし込んでいる星宮美来という少女。
いつの間に銀星までたらし込んでいたのか……。
つくづく邪魔をしてくれる。
彼女を学校で見かけて、可愛いと……好ましいと思えば思うほど憎らしさも増す。
それほど俺にとっては邪魔な存在になっているんだ。
だから、逆に彼女を利用してやろうと思った。
彼女の存在を上手く使えば、きっと《月帝》と《星劉》に……いや、八神司狼と如月怜王の間に確かな亀裂を入れられるだろうから。