地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
「でも星宮さんには応援をもらった方が嬉しい。その方がやる気が出る」

 体調には気を付けるから、と口にする高志くんにあたしは確かにそれも一理あると納得した。

「そうだね。うん、じゃあ大変だろうけど頑張ってね!」

「ああ、頑張るよ」

 笑い合ってちょっと和やかな雰囲気になったところで、第三者が割って入って来る。


「さ、美来さんも早く帰ってテスト勉強の準備をするといい。転校してきて初めてのテストだろう? 不安な部分もあるんじゃないかな?」

「あ、はい」

 坂本先輩に笑顔でうながされ、あたしは生徒会室を後にした。

 実際坂本先輩の言う通りだったから。

 あたしの成績は結構いい方だけれど、転校後初めてのテストだ。
 しかもこの佳桜高校はマンモス校。
 この中であたしの順位はどの辺りになるのか……そんな不安も少しはある。

 そういえばみんなはどれくらいの順位なんだろう?


 高志くんは当然のように上位っぽいし、勇人くんと明人くんも勉強は出来る方みたいだった。

 しのぶ達はいつも中間をウロチョロしてるって言ってたっけ。

 ……久保くんは……いつも授業寝てるけど、大丈夫なのかな?


 なんて考えながらもあたしはその後のテスト期間はしっかり復習して万全を期した。


 そして結果は……。
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