地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
「……なんか、甘酸っぱいね」
「だよね! はたから見てるだけでも分かるくらい甘酸っぱい」
少し離れた位置から香と奈々の声も聞こえた。
甘酸っぱいって、まさかあたしたちのこと⁉
そこまで分かりやすかった⁉
「星宮さん!」
香たちの言葉に驚いていると、今度はまた別の声がした。
「え? あ、高志くん?」
強く呼ぶ声にまた別の意味で驚くと、高志くんはそのままあたしの手を掴んだ。
「え?」
「ちょっと生徒会室まで来てくれないか? 千隼様が生徒会役員を集めてるんだ」
言うが早いか、高志くんはそのままあたしの手を引いて歩いていく。
「え? あ、ちょっと……!」
いつになく強引な高志くんに驚いて、あたしはみんなに断りを入れる暇もなく連れられて行ってしまう。
しばらくそのままの状態で歩き、廊下の人込みも抜けてからあたしは声を掛けた。
「どうしたの高志くん? そんなに急いで、何か問題でもあったの?」
真面目な高志くんがこんな風に焦る様子を見るのは初めてな気がする。
それほどに良くないことでも起こったのかと戸惑い気味に聞いた。
すると途端にピタリと足を止めた彼は、何故か困惑した表情になる。
「だよね! はたから見てるだけでも分かるくらい甘酸っぱい」
少し離れた位置から香と奈々の声も聞こえた。
甘酸っぱいって、まさかあたしたちのこと⁉
そこまで分かりやすかった⁉
「星宮さん!」
香たちの言葉に驚いていると、今度はまた別の声がした。
「え? あ、高志くん?」
強く呼ぶ声にまた別の意味で驚くと、高志くんはそのままあたしの手を掴んだ。
「え?」
「ちょっと生徒会室まで来てくれないか? 千隼様が生徒会役員を集めてるんだ」
言うが早いか、高志くんはそのままあたしの手を引いて歩いていく。
「え? あ、ちょっと……!」
いつになく強引な高志くんに驚いて、あたしはみんなに断りを入れる暇もなく連れられて行ってしまう。
しばらくそのままの状態で歩き、廊下の人込みも抜けてからあたしは声を掛けた。
「どうしたの高志くん? そんなに急いで、何か問題でもあったの?」
真面目な高志くんがこんな風に焦る様子を見るのは初めてな気がする。
それほどに良くないことでも起こったのかと戸惑い気味に聞いた。
すると途端にピタリと足を止めた彼は、何故か困惑した表情になる。