地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
「どうしたの? 貧血? 大丈夫?」
香梨奈さんのことは少し話したけれど、彼女に面識のないしのぶは普通に心配して側に寄る。
それを見てあたしもハッとして近付いた。
いくら敵視されている相手でも、具合の悪い人を放っては置けない。
「香梨奈さん? 大丈夫? 立てる?」
側に寄って呼び掛ける。
あたしの口にした名前でしのぶの方が先に反応した。
「え? 香梨奈さんって……」
あたしを良く思っていない人物だと理解したらしいしのぶは戸惑い気味にこっちを見る。
それにあたしは視線だけで大丈夫と応え香梨奈さんに意識を戻した。
「保健室まで行くの付き添おうか?」
「っ……あんた……」
あたしに顔を向けた香梨奈さんは辛そうな表情の中に苦々しい色を見せる。
でも相当辛いのか、小さく「お願い」と頼んできた。
「分かった。立てる?」
聞くとフルフルと首を横に振られる。
なので肩に腕を回して立たせてあげるけれど、あたし一人じゃあそれが限界だった。
空手とかで鍛えてはいるけれど、純粋に力が足りない。
立つこともままならず、自力で歩くことが出来ない状態の香梨奈さんを一人で保健室まで連れて行くことは出来そうなかった。
香梨奈さんのことは少し話したけれど、彼女に面識のないしのぶは普通に心配して側に寄る。
それを見てあたしもハッとして近付いた。
いくら敵視されている相手でも、具合の悪い人を放っては置けない。
「香梨奈さん? 大丈夫? 立てる?」
側に寄って呼び掛ける。
あたしの口にした名前でしのぶの方が先に反応した。
「え? 香梨奈さんって……」
あたしを良く思っていない人物だと理解したらしいしのぶは戸惑い気味にこっちを見る。
それにあたしは視線だけで大丈夫と応え香梨奈さんに意識を戻した。
「保健室まで行くの付き添おうか?」
「っ……あんた……」
あたしに顔を向けた香梨奈さんは辛そうな表情の中に苦々しい色を見せる。
でも相当辛いのか、小さく「お願い」と頼んできた。
「分かった。立てる?」
聞くとフルフルと首を横に振られる。
なので肩に腕を回して立たせてあげるけれど、あたし一人じゃあそれが限界だった。
空手とかで鍛えてはいるけれど、純粋に力が足りない。
立つこともままならず、自力で歩くことが出来ない状態の香梨奈さんを一人で保健室まで連れて行くことは出来そうなかった。