地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
久保くんはあたしの手首を掴んだまま立ち上がり、そのまま引っ張るように連れていく。
「ちょっ!?」
これじゃあ一緒に行くとは言わないんじゃ。
「え? ま、待ってよ!」
今回はしのぶもすぐについて来てくれた。
久保くんは隣のクラスを通り越そうとするので、あたしは足を踏ん張って叫んだ。
「待って待って! 奏も呼ばなきゃ!」
「あ? かなで? 誰だそれ?」
少し不機嫌そうにだけど、久保くんはそう言って足を止めてくれた。
「あたしの双子の兄だよ。久保くんの隣の部屋の!」
土曜日見たよね!?
そう訴えると久保くんは記憶を探るようなそぶりを見せて、「あー……いたっけ?」と呟く。
興味がない人のことは覚えてないのかな?
でもそんな風に問答をしていると奏の方が気付いてくれたみたいだ。
「美来、何してるんだ?」
そう聞きながら近付いて来てくれた。
「あ、久保てめぇ!」
「美来から離れろよ!」
以前と同じように、明人くん、勇人くんの双子も一緒だったけれど。
「っち……うるせぇ奴らも来やがった」
舌打ちする久保くんに、双子はさらに詰め寄った。
「ちょっ!?」
これじゃあ一緒に行くとは言わないんじゃ。
「え? ま、待ってよ!」
今回はしのぶもすぐについて来てくれた。
久保くんは隣のクラスを通り越そうとするので、あたしは足を踏ん張って叫んだ。
「待って待って! 奏も呼ばなきゃ!」
「あ? かなで? 誰だそれ?」
少し不機嫌そうにだけど、久保くんはそう言って足を止めてくれた。
「あたしの双子の兄だよ。久保くんの隣の部屋の!」
土曜日見たよね!?
そう訴えると久保くんは記憶を探るようなそぶりを見せて、「あー……いたっけ?」と呟く。
興味がない人のことは覚えてないのかな?
でもそんな風に問答をしていると奏の方が気付いてくれたみたいだ。
「美来、何してるんだ?」
そう聞きながら近付いて来てくれた。
「あ、久保てめぇ!」
「美来から離れろよ!」
以前と同じように、明人くん、勇人くんの双子も一緒だったけれど。
「っち……うるせぇ奴らも来やがった」
舌打ちする久保くんに、双子はさらに詰め寄った。