笑顔の花が咲くまでは#9~不幸の連鎖~
「……何だよ。これ……」
捜査本部に戻ってきたフィオナたちは、目の前の光景を見て呆然としていた。
「……誰が……?」
捜査本部は、火に包まれている。
「……特殊捜査チームの存在は、警察でも極わずかしか知らない……エヴァンくんが連れ去られてから放火されたと考えると……」
サルビアは、顎に手を乗せるとそう呟いた。それを聞いたフィオナは、あることに気付く。
(そうか……エヴァンを拷問して、無理やり聞き出したんだ……)
「……これ、なんだろう……」
サルビアは、近くに生えている木に近づくと木に結ばれていた紙を解いた。
紙を開けると、そこにはペンで暗号が書かれていた。フィオナは、その暗号をすぐに解読すると走り出す。
紙に書かれていた内容は――。
『ここに来い。俺がお前の家族を殺し、お前の仲間を殺した』