きみと真夜中をぬけて
青春がしたい。
もう戻ってこないと分かっていても、私が一人で超えることしかできなかった日々を追いかけたい。
叶うのなら───大切な人たちと。
「……本当に行ってもいいの?」
「あたりまえよ」
「制服……着よっかな」
「…おぁ、まじ?それはもうなんだ?あのー…なんだ、バクハツするやつだ?諸々が」
「語彙死んでるよ綺」
「いや元はと言えば蘭が」
「ねえ、あれ何座かなぁ」
「おい聞け 話を」
天体観測は、次の約束をして終わりを迎えた。
心に寄り添うみたいに、これでもかってほど煌めく星空を、私は一生忘れないのだと思う。
幸せだ、と思った。