きみと真夜中をぬけて





純粋に学校を楽しんでいたのはいつまでか。



楽しむとは言わずとも、中学校までは、学校に行くことを苦痛だとは感じていなかった。

私はそこそこ目立つグループにいたから、交流関係はそれなりに出来上がっていたし、青春だって人並みにはしていた。



友達には恵まれていたと思う。思春期の女子特有のいざこざもなかったし、だれかの影口を言うようなこともなかった。

仲良くすることを苦痛だと感じたことはなく、ただ本当に、青春というものを満喫できていた。




どこから可笑しくなったのか。

どこから、私は社会に適応できなくなったのか。




あの時こうしていればとか、あの時こうしなければよかったとか。そんなことを今さら思ってもそこにあるのは過去だけで、今の私がどうにかなれるわけではない。


中学の時に仲良くしていた人たちは今、新しい環境で楽しくやっているのだろうか。


私とは違って、毎日決まった時間に起きて、日中は学校で学びを深め、放課後は各々の青春活動を楽しんでいるのだろうか。


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