鶴の音返し
○第1章○ 音の魔法
「今日はかくれんぼね♪」
耳を閉ざしてもう2年、
口元を見ればなんて言ったか分かるようになってきた。
めんどくさい。
掃除当番を誰かに押し付けた閻魔たちは
今日も私で遊ぶ。
周りを囲まれて連れられた先は体育館。
今日は年に一度の部活動休息日で人っ子1人いない。
ここに入れ!
顎で示された先は、舞台下の物置。
逆らうことが益にならないと知ってる私は素直に従う。
だが、「早く入れよ!」と言わんばかりに
しゃがんだ私の背は蹴飛ばされた。
その勢いのまま中に倒れ込み、頭に鈍い衝撃が。
すぐさま閉められる扉を霞む目で眺めながら
暗闇へ落ちていった。
耳を閉ざしてもう2年、
口元を見ればなんて言ったか分かるようになってきた。
めんどくさい。
掃除当番を誰かに押し付けた閻魔たちは
今日も私で遊ぶ。
周りを囲まれて連れられた先は体育館。
今日は年に一度の部活動休息日で人っ子1人いない。
ここに入れ!
顎で示された先は、舞台下の物置。
逆らうことが益にならないと知ってる私は素直に従う。
だが、「早く入れよ!」と言わんばかりに
しゃがんだ私の背は蹴飛ばされた。
その勢いのまま中に倒れ込み、頭に鈍い衝撃が。
すぐさま閉められる扉を霞む目で眺めながら
暗闇へ落ちていった。