訳あり無表情少女と一途な旦那 〜異世界編〜
…だが、アルは生きていた
禁術の呪い返しを受けながらも、生き長らえていた
「何で?何で…アイツが出てこないんだ…」
その禁術は、生きながらに身が朽ちていく呪い
突然
ガクンッ!と足に力が入らなくなり、前に倒れる
足を見ると
『…っな…っ!?』
足は皺々の皮膚になり、骨が浮き彫りに
『…っな、何だよ…っこれ…っ!?』
手を見ても、同様に皺だらけになっていく
『何で…っ、何で何で何でっ…!?』
すると
『…っぁ!?』
体中に焼ける様な痛み
『あ…、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い…っ!?』
何かが骨に沿って肉を食っていく感触が…っ
『やだ…っやだやだ…っ!止めろっ!気持ち悪いっ!嫌だっ…!!!』
誰も居なくなった場所で、1人泣きながら這いつくばる
『あ…、誰か…っ!誰か…、助け…て…っ』
体の中のどこかでミシッミシッミシッと音が鳴った
瞬間
『!? うぁあああああああああああああああっ…!?!?!?』
今度は体中に激痛が走る
『痛いっ…痛い…っ!こんなの…もうやだっ!お願い…っ、助けてっ!』
〔それは叶わぬ〕
『!?』