訳あり無表情少女と一途な旦那 〜異世界編〜
ドラゴン(6)
傍観者side
アルの作った黒い霧がパンッ!と弾ける

「…っ!?…なっ…!?」

そこには栞達の他に
檻から解放されたドラゴンの姿が

「檻が!? だが…っ好都合だっ!
 今度こそお前を殺してやるっ!!!」

アルが闇の魔力を栞達に放つ

「レノ」
〔はい〕
《ガーディルシールド(守護の盾)》

バチンッ!と魔法が弾ける

「…っ!?何だと!?」
〔貴方の負の感情は絶大ですが
 その闇の魔力では勝ち目はありません〕
「クソッ!クソッ!!…クソッ!!!
 折角のチャンスだったのにっ!
 それをお前がぶち壊したっ!
 …ぐっ!?」

アルが腕を抱え、苦しみ始める

「はぁっ…!はぁっ…!今日のところは見逃してやる…っ
 次会った時はっ…、ドラゴンの前にお前を殺してやるっ!!」

アルは蹌踉めきながら森の中へと姿を消した
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