訳あり無表情少女と一途な旦那 〜異世界編〜
蓮side
栞を抱き上げ
「栞が落ち着いたし、帰るか」
「そうだね。…、どうやって?」
「…あ」
栞が意識を失ってる今、ジュノまで帰る手段が無ぇ
「ラルフは《テレポート》使えないのか?」
〔無理だ〕
レノやフェニア、ジルもムリ
「栞が目ぇ覚めるまで待つか?」
「それしか無いよねぇ…」
〔お主等、自国まで帰る手段が無いのか?〕
「「!?」」
栞からゼルファの声が
「おま…っ、意識あんのかよ!?」
〔我は回復の眠りに就こうとしておったわ
だがお主等が騒がしくて眠りに眠れん〕
「ご、…ゴメン」
〔それで?自国への帰る手段が無いと?〕
「ああ、ここには栞の《テレポート》で来たんだ
だから…」
〔左様か。ならば、我が連れてってやろう〕
「「…、は?」」
いやいや待て
「お前、力が弱まってんだよな?」
〔確かに今の我は弱っておる
だが、お主等と国に帰る位の力はある」
瞬間
俺達は白い光に包まれ
目を開ければ、見知った部屋が
こうして、皆無事にジュノ国へ帰ってきた