訳あり無表情少女と一途な旦那 〜異世界編〜
城を出ると、街の皆が集まって武器を持ってる

「…え」
「お、…おい」
「み…んな?」

皆はキッと俺達を睨みつけ

「話し掛けるなっ!人殺しがっ!!」
「「「!?」」」

ビクッ!と栞が怯える

「よくも国王様を…っ!クロト様を酷い目に合わせたなっ!?」
「アンタなんか…っ、シオリ様じゃないっ!
 家族を殺す奴がシオリ様なもんかぁっ!!」
「殺してやるっ!お前等なんか殺してやるっ!!」

ジリ…ジリ…と殺気の篭る目で近づいて来る

「な…っ、何で?…っ、…どうして!?」
「どうしちまったんだよっ!?」
「お、お願い…っ、皆…っ、話を…っ」
「黙れ人殺し!!誰もお前の言う事なんか信じねぇよっ!!!
 シオリ様のフリなんかしやがってっ!」
「魔物だわっ!魔物がシオリ様のフリをしてるんだわっ!!」
「そうだ!俺達を騙しやがってっ!!さっさと死ねっこのバケモンがぁっ!!!」
「!?」

栞が顔を蒼白にしてガタガタッと震える
俺は栞をギュッと抱き締め、皆から隠す

「はっ…はっ…はっ…!」
「大丈夫だ…っ!俺達が側にいるっ!」

紫音は怒りの目で

「姉さんに死ねなんて…、バケモノだって?」

ユラ…と紫音が皆に向かって歩く

「!? 紫音!止めろぉっ!!」
「居たぞぉっ!」

さっきの兵士がっ…!
くそっ、どうするっ!?
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