訳あり無表情少女と一途な旦那 〜異世界編〜
「では、試験開始だ」
最初の男は風属性、2人目は火属性の魔力を持ってるな…
呼び出したのはゴブリン
四つん這いで、勢いよくチビに走っていく
チビは、何もせず立ってるだけだ
「おい!?危ないぞっ!?」
周りは慌ててるが、男共はただ見てるだけ
次の瞬間
スパッと魔物の首がはねる
「(…?)」
「「「………、は?」」」
周りは何が起こったのか、いや…、俺でさえ分かってない
男共の攻撃には見えた属性の色が、見えなかったからだ
チビは何もしてない様に見えてたのに
魔物の首が突然はねた
「次は?」
ハッ…と我に返る
「…次はコイツだ。バジリスク…ッ」
次は巨大な蛇だ
「ああ、コイツの毒には気を付けろ。猛毒だ」
魔物は素早くチビに向かう
「危ないぞっ!?避けろっ!!」
周りが叫ぶが
普通に避けても、あの巨体からは無理だ
…さあ、どうする?
魔物が口を開き、チビを飲み込もうとする
バクンッ!ドガンッ!
魔物が口を閉じて床に激突した
「「「…っ」」」
周りが固唾をのむ中、チビは真上に
魔物の後ろに着地すると同時に、魔物が振り向き目を光らせる
「!? まずい!石化するぞ!」
だが、チビには何も起こらず…
そしてまた、何もしてないのに魔物の首をはねた
「(また見えなかった…。いや、違う)」
気になるのは、ソレじゃない…