訳あり無表情少女と一途な旦那 〜異世界編〜
ソルと一緒に2人が部屋に戻っていくのを見届け
シオリとワシの部屋へ行く
ソファに座るシオリには、やはり疲労はみられない

「シオリ」
「はい」
「精霊は呼び出した者に繋ぎを求められ、それを受け入れたと言っていた…
 レンとシオンに宿った精霊はお前と魂を繋いだのか?」
「精霊は、神獣と同様に魔力を糧とするんでしょう?
 2人は魔力が生み出せる様になりましたが、糧となる元の魔力がありません
 2人は常に私の魔力が篭ってる物を着けています
 その魔力を糧としてもらいます」
「だから一度、シオリの体を介して2人に宿ったのか」
「はい、私の魔力を覚えてもらう為に」
「…つまり、2人の精霊の主はシオリなのか?」
「いえ、私はあくまで糧となる魔力を2人に注ぐだけです
 精霊の主は蓮と紫音です」
「誠に精霊はそれで納得しておるのか?」
「精霊には…、私に何があっても蓮と紫音を一番にと願いました
 精霊も、聞き届けてくれました」
「…それで、お前の身は保つのか?」
「問題ありません」
「そうか。…シオリ、お前にも精霊がおったのは思い出したか?」
「はい。思い出したのは名前と顔だけですが、色々とラルフが教えてくれました」
「ふむ
 しかし、お前が一度死んでしまい、糧となる魔力が無くなり精霊界へ帰った
 …ラルフの様にはいかなんだ、神獣と精霊は少し違う様だ
 まだ余力があるのならもう一度、繋いではどうだ?
「…そうですね、今の私と繋いでくれるかは分かりませんが」


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