誘惑の延長線上、君を囲う。
「そうだ、佐藤、午後からは外回りに行くぞ」
先に食べ終わって席を立った日下部君が、私に話しかけた。
「え?あ、うん。……じゃなくて、分かりました!」
更なる不意打ちは心臓に悪い。心臓がバクバクと早く動いている。いきなり何を言い出すのやら。今日の予定に外回りなんて無かったはずだけれども?
「あっ、」
動揺し過ぎて、手を伸ばした瞬間にブラウスの袖口が味噌汁に入ってしまった。どうしよう……!トイレに行って袖口を洗うしかないかな。
「何やってんだよ、袖に味噌汁の汁がついてる。ほら、コレやるよ。朝、お試し用のウェットティッシュ配ってたから貰った。よく見たら、匂いがついてるヤツだった……」
日下部君は粗相した私に気付いて、スーツのジャケットのポケットから個包装されたウェットティッシュを取り出した。渡す前に日下部君が確認したら、ラベンダーの香り付きだったらしい。
「ありがとう。もう何でも良いから下さい!アロマの香り付きだって。あーぁ、袖が味噌とラベンダーの香りが混ざった」
「貰っといて失礼な奴だな!」
先に食べ終わって席を立った日下部君が、私に話しかけた。
「え?あ、うん。……じゃなくて、分かりました!」
更なる不意打ちは心臓に悪い。心臓がバクバクと早く動いている。いきなり何を言い出すのやら。今日の予定に外回りなんて無かったはずだけれども?
「あっ、」
動揺し過ぎて、手を伸ばした瞬間にブラウスの袖口が味噌汁に入ってしまった。どうしよう……!トイレに行って袖口を洗うしかないかな。
「何やってんだよ、袖に味噌汁の汁がついてる。ほら、コレやるよ。朝、お試し用のウェットティッシュ配ってたから貰った。よく見たら、匂いがついてるヤツだった……」
日下部君は粗相した私に気付いて、スーツのジャケットのポケットから個包装されたウェットティッシュを取り出した。渡す前に日下部君が確認したら、ラベンダーの香り付きだったらしい。
「ありがとう。もう何でも良いから下さい!アロマの香り付きだって。あーぁ、袖が味噌とラベンダーの香りが混ざった」
「貰っといて失礼な奴だな!」