誘惑の延長線上、君を囲う。
結婚すると決めてから、あっという間に世界が変わっていく。今後に開かれるであろう社長メインの女子会も、澪子ちゃんを含めた女子会も、どちらも楽しみだ。日下部君と結婚する事により、付き合う範囲も広がる。

友達や澪子ちゃん、美鈴ちゃんにも結婚の報告をしなきゃいけないし、自分自身と日下部君の実のお父さんにも挨拶しに行かなくちゃ。結婚する事はとても幸せな事だれども事前準備も沢山あるよね。

今まで見てきた、おひとり様のどこか寂しげな静寂な景色ではなく、幸福感を表す暖色系に彩られた景色がくすぐったい。

「これからは、琴葉が望む事は出来る限りは叶えていくつもりだ」

前髪をくしゃくしゃとしつつ、頭を撫でられる。

「じゃ、じゃあさ、会社帰りに堂々とデートしたい。沢山、帰り道デートしたい」

「うん、しよう」

「それからさ、以前に当選した高級ホテルのチケットをまだ使って無かったから近いうちに行きたいな」

「入籍する日に行こうか?」

「うん、その日を待ってるね」

私達はどちらかともなく、抱き締めあってキスをせがむ。結婚するのだから、これから先は隠す事なんて何も無いのだ。今まで出来なかった事を沢山しよう。

あの時、日下部君に再会出来て良かった。止まっていた運命の歯車を誘惑の延長線上にて、動かす事が出来たのだから──

.。.:✽・゚END+.。.:✽・゚

お知らせ↓
この作品はここでおしまいです。最後までお付き合い頂き、ありがとうございました(≧▽≦)
後ほど番外編のオマケを付けます。
宜しければ、あと少しだけお付き合い下さいませ!オマケ更新は6日の日曜日までにはしたいかな?と思っています。よろしくお願いします!
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