嫁ぎ先は水神様～ただ身を投げただけなのに～
翌日、私はるか様に会いに、湖に向かった。

湖に辿り着くには、森を抜けなければならない。

その森には、湖までの一本道があって、いかに今までの人達が、湖まで向かったのかが分かる。


「着いた。」

湖は、元の世界に戻って来た時と同じように、湖面がキラキラと光っていた。

「綺麗……」

今までも何回か湖に来た事があったけれど、こんなに綺麗だと思っていなかった。

きっと、るか様が守ってくれていると、思うからなのね。


「お社までは、反対側まで歩かなきゃ。」

るか様は、今日もお社の中で、湖の繁栄を祈っているはず。

るか様に会うには、お社に近づくのが一番。

私は、湖の反対側まで歩いた。


久しぶりに見たお社は、なんだか立派に見えた。

この中に、るか様はいる。

小さなお社だけど、湖の中では、広くて立派な社殿が広がっている事を、私は知っている。

そして私は、お社の前に、膝を着いた。

「るか様。お久しぶりです。」

私は、るか様に話しかけた。
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