Your PrincessⅡ
途中、お昼休憩のためにレストランに立ち寄り、
時々、休憩を挟みながら車はどこまでも進んで行った。
会話は、私が一年間どんなふうに過ごしたのかを延々と話した。
クリスさんは凄く聞き上手だと思う。
「へえー、そうなんだ」「で、相手の子はどうしたの?」と気持ちよく相槌を打って質問してくれる。
しっかりと自分の話を聴いてくれるのが嬉しくて、私は一方的に話し続けた。
太陽が沈んで夜にさしかかった頃。
クリスさんの口数が少なくなった。
「ヤバい」
急に女性のような声を出してクリスさんが言った。
ただならぬクリスさんの様子に、どうしたんだろうと顔を見る。
「ごめん、カレンちゃん」
「え?」
真剣な顔でクリスさんが言う。
「本当は今日中に到着するはずだったんだけど。…ごめん、ちょっと緊急事態だ」
「え!?」
完全に女性の声だった。
クリスさんは、急に左折したかと思うと、猛スピードで車を走り抜ける。
「いつもより、早い段階で女になった…」
険しい顔でクリスさんが言った瞬間、
クリスさんの髪の毛が肩まで伸びていた。
クリスさんは夜になると性別が変わって女になる。
かつて、一緒に暮らしていた仲間達は全員魔法にかけられていた。
魔法にかけられているっていっても。
詳細を知らされているわけではなかった。
クリスさんが女性に変身する姿が、あまりにもあっけなく。
自然に変身したので「えぇ!?」と声を漏らしてしまう。
本で読むような魔法とは違う。
全身が光に包まれるわけでもない、煙が出るわけでもない。
ただ、声が変わって一瞬で髪の毛が伸びたクリスさんに驚くだけだった。
「ごめん。この姿だと、危険なんだ…。この近くに街があるはず」
あとは、何も言わないクリスさんに。
自分も黙り込んだ。
時々、休憩を挟みながら車はどこまでも進んで行った。
会話は、私が一年間どんなふうに過ごしたのかを延々と話した。
クリスさんは凄く聞き上手だと思う。
「へえー、そうなんだ」「で、相手の子はどうしたの?」と気持ちよく相槌を打って質問してくれる。
しっかりと自分の話を聴いてくれるのが嬉しくて、私は一方的に話し続けた。
太陽が沈んで夜にさしかかった頃。
クリスさんの口数が少なくなった。
「ヤバい」
急に女性のような声を出してクリスさんが言った。
ただならぬクリスさんの様子に、どうしたんだろうと顔を見る。
「ごめん、カレンちゃん」
「え?」
真剣な顔でクリスさんが言う。
「本当は今日中に到着するはずだったんだけど。…ごめん、ちょっと緊急事態だ」
「え!?」
完全に女性の声だった。
クリスさんは、急に左折したかと思うと、猛スピードで車を走り抜ける。
「いつもより、早い段階で女になった…」
険しい顔でクリスさんが言った瞬間、
クリスさんの髪の毛が肩まで伸びていた。
クリスさんは夜になると性別が変わって女になる。
かつて、一緒に暮らしていた仲間達は全員魔法にかけられていた。
魔法にかけられているっていっても。
詳細を知らされているわけではなかった。
クリスさんが女性に変身する姿が、あまりにもあっけなく。
自然に変身したので「えぇ!?」と声を漏らしてしまう。
本で読むような魔法とは違う。
全身が光に包まれるわけでもない、煙が出るわけでもない。
ただ、声が変わって一瞬で髪の毛が伸びたクリスさんに驚くだけだった。
「ごめん。この姿だと、危険なんだ…。この近くに街があるはず」
あとは、何も言わないクリスさんに。
自分も黙り込んだ。