Your PrincessⅡ
そんな作り話、誰が信じるというのですか?
と、口に出しそうにはなったけど。
幾つか思い当たる節はあったのだと思う。
蘭がずっと命を狙われていたのは、王族だから…
蘭の本名を知らなかったのは、彼が王様の子供だから…
「カレン。それで、ショックを受けてちゃ駄目だろ」
「受けるに決まってるでしょう!」
お兄様を睨みつける。
「ローズと蘭は次期国王とその弟。では、僕とカレンは何者でしょう?」
「何って、私は蘭の妻だから、王族になるんでしょう…」
自分で言って、なんて恐ろしい人と結婚してしまったのだろうと思った。
皆、騙していたんだ。
私だけ、蘭の正体を知らなかった。
ズキズキと頭が痛くなってくる。
夢であれ。
と、自分に言い聞かせる。
「カレンは女神の生まれ変わりなんだ」
お兄様の言葉に、
後ろに縛り付けられている蘭とローズさんが「えっ」と声を漏らす。
「そして、僕は女神の使いと言ったところかな」
へへへっと笑うお兄様を見て。
だんだんムカムカしてきた。
手を拳にする。
「お兄様はそんなヘラヘラ笑ったりしません」
フラフラしながら立ち上がる。
「こんの、嘘つき!」
と、口に出しそうにはなったけど。
幾つか思い当たる節はあったのだと思う。
蘭がずっと命を狙われていたのは、王族だから…
蘭の本名を知らなかったのは、彼が王様の子供だから…
「カレン。それで、ショックを受けてちゃ駄目だろ」
「受けるに決まってるでしょう!」
お兄様を睨みつける。
「ローズと蘭は次期国王とその弟。では、僕とカレンは何者でしょう?」
「何って、私は蘭の妻だから、王族になるんでしょう…」
自分で言って、なんて恐ろしい人と結婚してしまったのだろうと思った。
皆、騙していたんだ。
私だけ、蘭の正体を知らなかった。
ズキズキと頭が痛くなってくる。
夢であれ。
と、自分に言い聞かせる。
「カレンは女神の生まれ変わりなんだ」
お兄様の言葉に、
後ろに縛り付けられている蘭とローズさんが「えっ」と声を漏らす。
「そして、僕は女神の使いと言ったところかな」
へへへっと笑うお兄様を見て。
だんだんムカムカしてきた。
手を拳にする。
「お兄様はそんなヘラヘラ笑ったりしません」
フラフラしながら立ち上がる。
「こんの、嘘つき!」