Your PrincessⅡ
母のことは嫌いじゃない。
クリスは考えた。
毎日、3回服を着替えさせられて。
レースやリボンの着いたスカートを着ることが苦痛だった。
「女の子だから」
「女の子なのに」
と言われることにも傷ついていた。
「可愛い」
と言われることも嫌だった。
では、自分がどのようになりたいかと質問されたら。
ズボンを履きたい。
走り回りたい。
剣術を習いたい。
女の子を好きになりたい。
ただ、それだけだった。
この感情を口にすれば、母はもっと怒るだろう。
だから、もう口に出すのはやめた。
代わりにクリスは、毎晩。
寝る前に祈ることにしたのだ。
3歳になると一人部屋を与えられたのだが。
部屋の半分以上が服で占領されていた。
山積みになった服を見て、うんざりしながら。
クリスは窓を開けて、空を見ながら祈り続けた。
「男の子になれますように」
お気に入りの童話に書いてあった。
願い事は毎晩、星空に向かって祈っていれば叶うと。
毎日、祈るしか出来なかった。
クリスは考えた。
毎日、3回服を着替えさせられて。
レースやリボンの着いたスカートを着ることが苦痛だった。
「女の子だから」
「女の子なのに」
と言われることにも傷ついていた。
「可愛い」
と言われることも嫌だった。
では、自分がどのようになりたいかと質問されたら。
ズボンを履きたい。
走り回りたい。
剣術を習いたい。
女の子を好きになりたい。
ただ、それだけだった。
この感情を口にすれば、母はもっと怒るだろう。
だから、もう口に出すのはやめた。
代わりにクリスは、毎晩。
寝る前に祈ることにしたのだ。
3歳になると一人部屋を与えられたのだが。
部屋の半分以上が服で占領されていた。
山積みになった服を見て、うんざりしながら。
クリスは窓を開けて、空を見ながら祈り続けた。
「男の子になれますように」
お気に入りの童話に書いてあった。
願い事は毎晩、星空に向かって祈っていれば叶うと。
毎日、祈るしか出来なかった。