エリート脳外科医ドクターは痺れるほどの愛を注ぎ込みたい。 〜セフレですが、両想いです。〜
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「診断書作成してくれる?」
時間外来診察室のパソコンにある診断書文書というページをタップし、佐倉先生の指示通り診断書作成を行った。
「佐伯ちゃん、休憩入っていいよ」
「はい、ありがとうございます」
私は診察室を出ると仮眠室の【使用中】のプレートを掲げ室内に入る。パーテーションで仕切られたベッドに横になると、アラームを設定してから目を瞑った。
「奈々、いる……?」
え……? 蓮?
今日はオフの日だったはず……
なんで今、病院にいるの? だけど幸い、電気を消したからここは暗い。声を出さなきゃきっと私がいるだなんて気付かない……そう思い、目を瞑ったのに。
「やっぱり、奈々いた!」
蓮は、私のスマホに電話をかけた。マナーモード解除しているから着信音が響き渡ったせいで私がいると完全に分かってしまった。