エリート脳外科医ドクターは痺れるほどの愛を注ぎ込みたい。 〜セフレですが、両想いです。〜
――蓮との出会いは、私が高校三年生の夏だった。
「すみませんっ受け入れ可能な病院がありません!」
家族旅行の帰り道、玉突き事故に巻き込まれた。私は幸い怪我がなく自力で脱出できた。
だが、両親は血まみれで早く救出しないと助からないと周りが話しているのが聞こえてくる。
「レスキュー隊の水瀬と山内です!」
「! ……あの、たすけてください! お願いしますっ!」
「ああ、君はここで待っていて」
レスキュー隊の人は私に安心させるように声をかけると、両親が閉じ込められているぐちゃぐちゃになった車へと走って行った。
その後、救急車に運ばれたが受け入れ可能な病院が無く立ち往生していた。
「さくらファミリー総合病院に運んでください! 私は、そこの医師です」
「はい、ありがとうございます!」
突然やって来たお医者さんに驚いたが、その人がいたことで無事病院に運ばれて両親は助かることができた。