私が恋心を隠す理由
私はひとりが好きだ。
いつもと変わらない通学路。
まだ朝だというのに容赦なく地面を照り返す日光が眩しくて思わず目を細めた。
そういえば梅雨明けしたってニュースで言ってたっけ。
耳元で再生される音楽は爽やかなサマーソング。しっかり初夏仕様に衣替えした自分。
周りが同じ制服を着た生徒が増え始め学校が近付く。
お気に入りの曲がサビに入り盛り上がるぞ、というところで左耳からイヤホンが外れた。
「お前、またこれ聞いてんの?」
「び、っくりしたあ
なに別に良いでしょ」
〝返してよ〟私の言葉なんかお構いなし
ワイヤレスなのを良いことに自分の耳にイヤホンを付けた。
「俺もこの曲好き」
そう微笑んだのは、森高瑞樹
私の好きな人。
「…そ、」
〝知ってる〟だから聴いてるんだよ
素直になれない私の素っ気ない返事で会話が途切れてしまう。
それでも瑞樹は沈黙を気にしないのか
同じ音楽を聴きながら私の隣を当たり前のように歩いた。
いつもと変わらない通学路。
まだ朝だというのに容赦なく地面を照り返す日光が眩しくて思わず目を細めた。
そういえば梅雨明けしたってニュースで言ってたっけ。
耳元で再生される音楽は爽やかなサマーソング。しっかり初夏仕様に衣替えした自分。
周りが同じ制服を着た生徒が増え始め学校が近付く。
お気に入りの曲がサビに入り盛り上がるぞ、というところで左耳からイヤホンが外れた。
「お前、またこれ聞いてんの?」
「び、っくりしたあ
なに別に良いでしょ」
〝返してよ〟私の言葉なんかお構いなし
ワイヤレスなのを良いことに自分の耳にイヤホンを付けた。
「俺もこの曲好き」
そう微笑んだのは、森高瑞樹
私の好きな人。
「…そ、」
〝知ってる〟だから聴いてるんだよ
素直になれない私の素っ気ない返事で会話が途切れてしまう。
それでも瑞樹は沈黙を気にしないのか
同じ音楽を聴きながら私の隣を当たり前のように歩いた。
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