Tear Flowers〜永遠の約束〜

「放せよ！俺らは言われてやっただけだっての！」

そう言いながら職員がフィオナにナイフで攻撃しようとする。フィオナは職員の足を蹴り、腕を掴んでナイフを落としながら言った。

「例え意思に反していたとしても、あなた方が子どもたちの未来を奪ったことに変わりはないんですよ？」

被害者二人の遺体が偶然処理をされる前に発見されなければ、この事件は永遠に知られることはなかっただろう。

「あとはアザミだけ……」

光のない目でサルビアが呟く。刹那、「何の騒ぎなの！？」と寝巻き姿のアザミが幸か不幸か姿を見せた。その姿をサルビアの両目が捉えた瞬間、その体に、その目に、明確な意思が宿る。それは相手に対する殺意だ。

「サルビアさん！？」

サルビアの殺気を感じ取ったのはフィオナだけではなく、エヴァンたちもサルビアを見つめる。しかし、誰も動くことはできない。邪魔するなというオーラがサルビアからはあふれていた。

「……自分の私利私欲のために子どもを殺したの？子どもたちの未来を、命を、何だと思ってるいるの？」