【好き】を言いたい1







ーーー惚気かい!






と言う方も多いでしょう。





でもですね。

「や、やだ‥。」


私には、
ハードルが高過ぎて、
どうしても言えないんです‥。


「今回も、お、お預けで‥。」

「‥礼華ー、お願いー。」




それでも一個だけ、
一個だけ言い訳させてください。





‥こんな可愛くない私を、
好きって言ってくれる和志は。



「瀧尾くん!
ずっと前から好きでした、付き合って下さい!」
「‥かっこいいー!!」
「和志くんってさ、頭も顔も運動神経もよし。
‥完璧だよね〜!」




ーーーとまぁ、
毎日毎日学校のどこを歩いても言われ続ける、
凄い男の子。



告白されたときは、
ほんとにびっくりしたなぁ‥。



「はぁーーー。」




あー、
また溜息ついちゃった。



‥幸せが逃げちゃうな。



「礼華!?
どうしたの、あ、瀧尾君のこと!?」

「うー、結由〜!
私もう無理ぃー!!」



悩んでいたら、
私の大大大好きな親友、
楠木 結由が声を掛けてきてくれた。




「んー!
もー、私って本当ダメなやつだよぉー!」

「え?
礼華はダメなやつじゃないよ?」

「うぅー、結由〜!」


あぁ、結由が可愛すぎる。



‥はっ!
そうだ!!


結由はこの前まで、
彼女自身の彼氏に素直になれず困っていたから、
結由に相談しよう!!



「‥ねぇ〜!
結由ー、訊いてよぉー!」

「ん?どうし「結由ー。」



結由の声を遮ったのは。


「あ、ごめん。
結由、話し中だった?」



「あ、うん!
徹、今日早いね!」



‥結由の彼氏、
丹羽 徹君です。





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