【好き】を言いたい1





「えっと‥。
礼華、いますか?」

「え?あ、道治!」

「お、礼華!
ちょっといいか?」


ーーお昼休み。


結由とのんびりご飯を食べていたら、
道治に呼ばれた。


道治は、私と同じ中学校出身。



クラスが一緒になって仲良くなった男の子。


「あー、分かった。ちょっと待ってー。」



「ちょっと行ってくる。」と、
結由に伝えて道治の元へ向かう。


「どうしたの?」

「や、ここじゃ言いにくいから、
場所変えていい?」


と言われ、着いていくまま到着したのは、
殆ど使われない階段。




「それで?」

「あー、えっとな‥。」


真っ赤な顔をして、
口籠る道治。


そんな姿を見て、
私はピンときた。



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