【SR】hide and seek
「やっぱり、
犯人は、10年前にようちゃんを手にかけた人なんだよ。
次はわたしを狙って……」
「何言ってんだ、月子。
しっかりしろよ。
たとえそうだとしても、何があったって、月子は俺が守ってやる。」
崩れ落ちそうな月子を励ますように、敦はそう言った。
月子の手を握りしめる、敦の大きな手のひら。
その何もかもが、ケチのつけどころのない彼氏。
やはり、うらやましい!、と麻美は小さく思う。
いつかこんな彼氏を…、と願う麻美の下心を見透かした隆之は、バレないようにクククと苦笑いした。
「敦君もその10年前の事件の事、詳しいの?
オレ、その頃親父と海外回っててさ…」
「えぇ、まぁ……」
そう敦に聞きながら運ばれてきた料理を器用に小皿に盛り付け、喰えと麻美に差し出す隆之。
ペロリと自分も口にほおばると、渇いたその喉を潤した。
「旨い!
ほら、月子ちゃんも敦君も食べてみな。」
そう隆之に言われ、気を落としていた月子は伏せ目がちに敦に視線を投げると、小さくより分けた料理をその口へと運んだ。
「…うん。
美味しい……」
「だろ。
ここの料理は、ほんと旨いんだから。
ほら、しっかり喰わないと元気出ないよ。」
にっこり笑う、隆之。
その明るい笑顔につられ、今日1日暗かった月子の顔にも笑みが浮かんだのだった。
犯人は、10年前にようちゃんを手にかけた人なんだよ。
次はわたしを狙って……」
「何言ってんだ、月子。
しっかりしろよ。
たとえそうだとしても、何があったって、月子は俺が守ってやる。」
崩れ落ちそうな月子を励ますように、敦はそう言った。
月子の手を握りしめる、敦の大きな手のひら。
その何もかもが、ケチのつけどころのない彼氏。
やはり、うらやましい!、と麻美は小さく思う。
いつかこんな彼氏を…、と願う麻美の下心を見透かした隆之は、バレないようにクククと苦笑いした。
「敦君もその10年前の事件の事、詳しいの?
オレ、その頃親父と海外回っててさ…」
「えぇ、まぁ……」
そう敦に聞きながら運ばれてきた料理を器用に小皿に盛り付け、喰えと麻美に差し出す隆之。
ペロリと自分も口にほおばると、渇いたその喉を潤した。
「旨い!
ほら、月子ちゃんも敦君も食べてみな。」
そう隆之に言われ、気を落としていた月子は伏せ目がちに敦に視線を投げると、小さくより分けた料理をその口へと運んだ。
「…うん。
美味しい……」
「だろ。
ここの料理は、ほんと旨いんだから。
ほら、しっかり喰わないと元気出ないよ。」
にっこり笑う、隆之。
その明るい笑顔につられ、今日1日暗かった月子の顔にも笑みが浮かんだのだった。