夜を照らす月影のように#1
「あ、そっか……ノワールは、あの話を知らないのか……」
リオンはそう言って、しまった、と言いたげな表情をする。
「あの話?」
「俺の両親は、今起こってる事件を追うために町にいるのは知ってるよね?」
「うん。詳しくは教えてくれなかったけど……」
「……ノワールを危険な目に遭わせたくないから黙ってろ、って言われたんだけど……話すよ。両親からは、その時が来たら話していいよって言われてるし……」
そう言って、リオンは僕を見つめた。
「実は、最近……原因は不明なんだけど、魔法使いが本に閉じ込められる事件が多発しているんだ。この事件は、数十年前にも起こったんだけど未だに解決されてなくて……この事件を詳しく知る人が、特に閉じ込められやすいという結果が出ている。だから、父さんからノワールにこのことを話すなって言われたんだ」
リオンは、ここで一旦言葉を区切ると僕から視線を逸らす。
「……今回、俺が本の中に閉じ込められた。その本の中に、ノワールが来れたってことは……もしかしたら、ノワールも狙われるかもしれない、と思って話すことにしたんだ。ノワールはさっきも言った通り、本の世界に入ることが出来る。それと、もう1つ……本の世界で見た怪物。あれは、『物の怪』と呼ばれているんだ」
リオンはそう言って、しまった、と言いたげな表情をする。
「あの話?」
「俺の両親は、今起こってる事件を追うために町にいるのは知ってるよね?」
「うん。詳しくは教えてくれなかったけど……」
「……ノワールを危険な目に遭わせたくないから黙ってろ、って言われたんだけど……話すよ。両親からは、その時が来たら話していいよって言われてるし……」
そう言って、リオンは僕を見つめた。
「実は、最近……原因は不明なんだけど、魔法使いが本に閉じ込められる事件が多発しているんだ。この事件は、数十年前にも起こったんだけど未だに解決されてなくて……この事件を詳しく知る人が、特に閉じ込められやすいという結果が出ている。だから、父さんからノワールにこのことを話すなって言われたんだ」
リオンは、ここで一旦言葉を区切ると僕から視線を逸らす。
「……今回、俺が本の中に閉じ込められた。その本の中に、ノワールが来れたってことは……もしかしたら、ノワールも狙われるかもしれない、と思って話すことにしたんだ。ノワールはさっきも言った通り、本の世界に入ることが出来る。それと、もう1つ……本の世界で見た怪物。あれは、『物の怪』と呼ばれているんだ」