私の婚約者には好きな人がいる
番外編【惟月】
愛は盲目 ※惟月視点 21から22の間
マンションには鍵がかかり、嫌な予感がして中に入るとそこは真っ暗な闇が広がっていた。
電気をつけると、咲妃のバッグが置いたままになっていて、なにかあったのだ、とわかる。
静代さんが用意したお茶を飲んだのか、洗ったカップが食器カゴに入っていた。
それだけみれば、なにがあったかはだいたいわかった。
高辻社長と恭士さんの耳に入ってしまったのだ。
結彩が咲妃に乱暴な真似をした、と。
高辻社長や恭士さんに溺愛されて育った咲妃は自分とはなにもかもが違っていた。
出会った時、見た瞬間、すぐにそれはわかった。
家から追い出されるような自分とは違う。
自分には眩しすぎて、目を逸らした。
あの時はなぜ高辻社長は自分を婚約者に選んだのか、その本心がわからなかったが、今なら、わかる気がした。
電気をつけると、咲妃のバッグが置いたままになっていて、なにかあったのだ、とわかる。
静代さんが用意したお茶を飲んだのか、洗ったカップが食器カゴに入っていた。
それだけみれば、なにがあったかはだいたいわかった。
高辻社長と恭士さんの耳に入ってしまったのだ。
結彩が咲妃に乱暴な真似をした、と。
高辻社長や恭士さんに溺愛されて育った咲妃は自分とはなにもかもが違っていた。
出会った時、見た瞬間、すぐにそれはわかった。
家から追い出されるような自分とは違う。
自分には眩しすぎて、目を逸らした。
あの時はなぜ高辻社長は自分を婚約者に選んだのか、その本心がわからなかったが、今なら、わかる気がした。