私の婚約者には好きな人がいる
本心は?
お茶会のあった次の週―――月曜日の朝に所長の宮竹さんから電話があり、紹介所ではなく、家に呼ばれた。
目の前にはお茶と焼きたてのパウンドケーキが置かれてあったけれど、何を言われるのかと思い、緊張気味に座っていた。
「桑江さん。どうして呼ばれたのか、わかるかしら?」
「いえ……」
「高辻様からクレームが入ってね。お茶会の時に皿を割ってしまって、息子さんが手当てしたとか……」
「すみません。失敗してしまって」
「いいのよ。それは。でもね。息子さんが桑江さんを気に入って構いすぎているので、奥様が気にしていらっしゃるようなの」
「はい」
「今まで、桑江さんは小さいお子さんがいるところばかりだったからって奥様に言ったら、納得されてくださったからよかったけれど。気を付けてね。母親である奥様が一番と思って、あまり前には出過ぎないようにしてね」
目の前にはお茶と焼きたてのパウンドケーキが置かれてあったけれど、何を言われるのかと思い、緊張気味に座っていた。
「桑江さん。どうして呼ばれたのか、わかるかしら?」
「いえ……」
「高辻様からクレームが入ってね。お茶会の時に皿を割ってしまって、息子さんが手当てしたとか……」
「すみません。失敗してしまって」
「いいのよ。それは。でもね。息子さんが桑江さんを気に入って構いすぎているので、奥様が気にしていらっしゃるようなの」
「はい」
「今まで、桑江さんは小さいお子さんがいるところばかりだったからって奥様に言ったら、納得されてくださったからよかったけれど。気を付けてね。母親である奥様が一番と思って、あまり前には出過ぎないようにしてね」