私の婚約者には好きな人がいる
ちゅ、と音をたてられながら、首筋に何度も口づけを落とし、息を乱すまで続けられた。
やっとシャツのボタンを外し終わった頃には体が崩れ落ち、大きな手に支えられてしまっていた。
「なんとも思っていなかったんじゃなかったか?」
本当にこの人は悪人だ。
抱きしめられ、密着した体を拒むことはできなかった。
そして、私達は激しいキスをした―――
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「恭士様、夕食にお招きありがとうございます」
「招待したのは母ですが」
「ご結婚相手をお探しだと聞いてますわ」
「確かに両親が探していますね」
淡々とした会話が続けられていたけれど、奥様は満足そうだった。
毎日、夕食に違う女の人を呼び、恭士さんと食事をさせて、必ず私を同席させ、話を聞かせる―――というのが、奥様の作戦らしいが、恭士さんのストレスになって、私がひどい目にあうだけのような気がしてならない。
やっとシャツのボタンを外し終わった頃には体が崩れ落ち、大きな手に支えられてしまっていた。
「なんとも思っていなかったんじゃなかったか?」
本当にこの人は悪人だ。
抱きしめられ、密着した体を拒むことはできなかった。
そして、私達は激しいキスをした―――
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「恭士様、夕食にお招きありがとうございます」
「招待したのは母ですが」
「ご結婚相手をお探しだと聞いてますわ」
「確かに両親が探していますね」
淡々とした会話が続けられていたけれど、奥様は満足そうだった。
毎日、夕食に違う女の人を呼び、恭士さんと食事をさせて、必ず私を同席させ、話を聞かせる―――というのが、奥様の作戦らしいが、恭士さんのストレスになって、私がひどい目にあうだけのような気がしてならない。