私の婚約者には好きな人がいる
ガーデンパーティー
奥様の宣言通り、ガーデンパーティーが開かれた。
庭の木にはイルミネーションが木の形で作られ、キャンドルが庭の通路の端にずらりと並び、テーブルにも透明なガラスの容器に入ったキャンドルの灯りがゆらゆらと揺れ、幻想的な光景を作り出していた。
なんて、素敵なんだろうと招待客でもない私ですら、うっとりとしていた。
「夏乃子さん、飲み物の準備は済んでいるの」
「はい!大丈夫です」
女性が多いため、フルーツを使った白と赤のサングリアやシャンパンを用意し、料理もお洒落だと有名な所のケータリングを頼んでテーブルに並べられていた。
すでに恭士さんは早々とやってきたお嬢様達に囲まれていた。
ピンクや白、青や水色、緑、色とりどりのドレスを着た綺麗なお嬢様達はどの人も美人で、男の人なら嬉しいだろうなと思いながら、胸がざわついた。
「……バカすぎる」