お嬢様は恋したい！

「次、どうする？」

「うちの社じゃなくて、友達んとこ聞いてみようか。」

島本さんの大学時代の友人の会社に声を掛けてくれることになった。


「つぐみの友達ってどこの？」

「夢は、前に会った事があるよね。勝山絵里子。」

「あぁ、高階商事だっけ？」

えっ？！

ふたりの会話を聞きながら食べていた肉野菜炒め定食の箸が止まる。

そんな私に気付かない２人は話を進めて行く。

「絵里子の彼氏に頼んでもらうから、人数は絵里子と私たち３人にしてもらおうと思うんだ。」

「つぐみ、あんた彼氏は？」

「別れたぁ。だから私も本気で行くよ。高橋さん。頑張ろうね。」

「は、はい…」

お父様の会社って…まずい。非常にまずいです。

「あ、絵里子から連絡来たよ。金曜日でオッケーだって。」

「私は大丈夫。高橋さん、予定は？」

「だ、だ、大丈夫です。」

「やだぁ、高橋さん、力入り過ぎ。気楽に行こ。」

なるべく知り合いに会いませんように。