お嬢様は恋したい!
キスの合間に首筋を舐められるのも胸を優しく愛撫されるのも初めてなのに、怖いことなんて一つもなくてあなたとひとつになるための準備だと思うと神聖で大切な儀式にさえ思えた。

身も心も蕩けて、あなたでいっぱい。

両脚を開かされ、指でまだ誰も触ったことがない場所を攻められると自分の出した声と思えないはしたない嬌声が部屋に響く。

「香、好きだよ。」

リップサービスなんだろうけど…

でもそう言ってくれるから、この時間が忘れられない思い出に出来るよ。

「大好きです。」

私の身体をギュッと抱きしめると鈴木主任…一誠さんは自身の屹立を私にあてがい、一気に挿入ってきた。

「あっ、あん。」

「ゆっくり動くよ。」

痛みが気持ち良さに薄れていく。

「香、気持ちいいよ。」

「はぁ…あ、あん。」

戻しては奥まで一気に突かれ、少しずつ早くなる律動に腰が浮き、一誠さんの屹立を必死に繋ぎ止める。

「香、かおる…うっ。」

「いっ…せ…」

激しい動きの中、屹立がひときわ大きく感じられた後、私のナカが一誠さんの熱情で満たされた。

一誠さんは一度ではなく、その後も何度も抱いてくれた。

インターバルには、肌を擦り寄せ、髪をすかれながらまったりとした時間を過ごして…


元々好きだった。

酔っていて、気が大きくなっていた。

一応、成人男女でお互い未婚。

でも一誠さんには大切な婚約者、私には会った事もないけど許婚者がいる。
 


まだ夜が開けきらない5時前に、眠る一誠さんを布団に残して私はホテルから出て行った。

「さよなら、一誠さん。ありがとう。大好きです。あなたの事、一生忘れません。」


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