お嬢様は恋したい!
「他の男のコブ付きお嬢様は、いりません。」 

瞬殺で断られた。

「だよね。」

「まぁ、家出を唆した私の責任も感じていますが。それで父親はあいつですか?」

「あいつ?」

「同じ職場の上司で、《《お世話になっている方》》でしたっけ。」

そう言えば川田さんは、あの合コンの日に一誠さんに会っていたっけ。

「あ、あの…」

「言いたくないみたいですけど、否定しないってことはそういう事ですよね。」

「だから何よ。」

「あの、とりあえず部屋に行きましょう。ここじゃ冷えて体に良くありません。」

マンションに帰宅する人の目もある中、エントランスで長話をしているわけにもいかず、部屋に行く事にした。

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