お嬢様は恋したい！

ひとりで過ごす年末年始は寂しいかなとおもっていた…

「ほら香子、豚まん買ってきたぞ。」

「香子は、和菓子の方が嬉しいわよね。」

目の前にはベビー用品の山とお父様とお母様。　

「ふたりとも京都に来ていていいの？」

「休暇中だからな。」

「私も年末年始は休みだし、連絡のつく国内なら問題ないって。」

「お正月の挨拶まわりとか。」

「ないない。来ても留守なら諦めるし、川田が相手するから。」

「川田さん、休みないの？かわいそうだわ。」

私がそう言うとお父様はキョトンとした表情になった？

「別に振替休日あるから、問題ないだろ。珍しく１月の中旬から２週間休暇欲しいと言っていたからその分、いま働くそうだ。」

「ふうん。海外旅行にでも行くのかしらね。興味ないけど。」

こんな社長とその家族に振り回されている川田さんが益々かわいそうに思えて来た。

まぁ私もその中のひとりだろうけど。