お嬢様は恋したい!
「い、一誠さ…ん。」

「香?」

驚いたような声がしたと思った途端、すっぽりと一誠さんの腕の中に収まっていた。

「え、あの…」

「やっと見つけた。黙っていなくなるから心配したし、探したよ。」

そのまま、さっきまで一誠さんが座っていたらしい席に私を誘われた。

「何にする?」

「オレンジジュースで。」

「すみません。コーヒーのおかわりとオレンジジュースを。」

「はい、少々お待ちください。」

店員さんに注文すると一誠さんは、こちらに向き直った。

「それでいまどこにいるんだ?なぜ京都に?」

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