お嬢様は恋したい!
一叶が3歳になって少し経った11月30日に一貴が生まれた。
私と一誠さんにとって運命の記念日に誕生日を加えてくれた長男は、将来の笠松を背負って立つ存在だと一誠さんの実家は、大喜びしていた。
逆に高階は、一叶に婿を取って跡を継いでもらう気らしい。
でも私は、そんな事はどうでもいいの。
好きな人と幸せにさえなってくれたら…
ベビーベッドで眠る一貴を覗き込み、構いたくてほっぺたを指でツンツンしている一叶とそれを幸せそうな顔で見守る秀介さん。
そこは秀介さんではなく、父親の一誠さんのポジションじゃないのか?と苦笑いしつつ、姉と義兄(予定)だからいいかと思っている自分にすっかり秀介さんが、溶け込んでいるなぁと気がついた。
年上の息子かぁ。
高階の跡を継ぐには、十分な能力を持っている人だけど、一叶が結婚できるようになるまで先は長いし、一叶に他に好きな人ができるかもしれない。
まぁ、なるようにしかならないか。
「ただいま。」
「パパ、おかえりなさぁい。」
「一誠、おかえり。」
「なんで秀介がここに馴染んでいるんだよ。」
「なんとなく?」
「何、それ?」
「とにかくご飯にするから、一誠さんは手洗いうがいして来てね。一叶と秀介さんはお手伝いよろしく。」
私が声をかけると一叶がいいお返事。
「はーいっ。」
パタパタと走る一叶と追う秀介さん。
それを見守る一誠さん。
今日も我が家は平和です。
《fin》
私と一誠さんにとって運命の記念日に誕生日を加えてくれた長男は、将来の笠松を背負って立つ存在だと一誠さんの実家は、大喜びしていた。
逆に高階は、一叶に婿を取って跡を継いでもらう気らしい。
でも私は、そんな事はどうでもいいの。
好きな人と幸せにさえなってくれたら…
ベビーベッドで眠る一貴を覗き込み、構いたくてほっぺたを指でツンツンしている一叶とそれを幸せそうな顔で見守る秀介さん。
そこは秀介さんではなく、父親の一誠さんのポジションじゃないのか?と苦笑いしつつ、姉と義兄(予定)だからいいかと思っている自分にすっかり秀介さんが、溶け込んでいるなぁと気がついた。
年上の息子かぁ。
高階の跡を継ぐには、十分な能力を持っている人だけど、一叶が結婚できるようになるまで先は長いし、一叶に他に好きな人ができるかもしれない。
まぁ、なるようにしかならないか。
「ただいま。」
「パパ、おかえりなさぁい。」
「一誠、おかえり。」
「なんで秀介がここに馴染んでいるんだよ。」
「なんとなく?」
「何、それ?」
「とにかくご飯にするから、一誠さんは手洗いうがいして来てね。一叶と秀介さんはお手伝いよろしく。」
私が声をかけると一叶がいいお返事。
「はーいっ。」
パタパタと走る一叶と追う秀介さん。
それを見守る一誠さん。
今日も我が家は平和です。
《fin》