人生の相棒~運命の人は突然に現れる~
「それって…えっ…!?」

絹子さんは信じられないと言った様子だった。

「勝手に婚姻届を出されていたって…京橋さんは、大丈夫なの?」

そう聞いてきた絹子さんに、
「大丈夫じゃなさそうだった。

あの様子だと、今日はその対応に追われていたんだと思う」
と、私は答えることしかできなかった。

「一体、何でそんなことを…」

そう呟いた絹子さんの表情が変わった。

「絹子さん?」

絹子さんもどうしたんだろう?

「いや、まさか…」

絹子さんはブツブツと口の中で何かを呟いていた。

「絹子さん、どうしたの?」

私が声をかけると、
「亜月、このことなんだけど私に任せてくれる?」
と、絹子さんは言った。

「えっ…あー、うん…」

何だかよくわからないけれど、首を縦に振ってうなずくことしかできなかった。
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