人生の相棒~運命の人は突然に現れる~
「『漫才グランプリ』の決勝戦放送は12月19日の日曜日、午後7時から放送します!

第18代目チャンピオンはどのコンビになるのか、お楽しみに!」

男性アナウンサーがそう言ってニュースを締めくくった。

「続きまして、天気予報のコーナーです」

「いけない、遅刻しちゃう!」

衝撃を受けている場合ではなかったことを思い出し、チーズトーストとミルクティーを片づけた。

空っぽになったマグカップを手早く洗うと、タオルで手を拭いた。

カバンを手に持って忘れ物がないかどうかの確認をすると、コートを羽織ってテレビを消した。

走って玄関に行って靴を履くと、
「行ってきまーす」

誰に言う訳でもないけど声をかけて、自宅を後にしたのだった。
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