人生の相棒~運命の人は突然に現れる~
寒い日も少なくなり、温かい日が多くなってきた。

「亜月、1人で大丈夫?」

そう聞いてきた絹子さんに、
「大丈夫だよ」

私は返事をした。

この日はいつもの産婦人科医での検査の日だった。

いつもは絹子さんと一緒に行くのだが、今日はどうしても抜けられない仕事が入っているため、私1人で行くことになった。

「温かくなったから運動がてらちょっと歩きたいし」

「でも…」

「絹子さん、早く行かないと遅れちゃうよ」

時計を指差してそう言った私に、
「病院についた時と家に帰ってきた時、必ず電話しなさい。

何かあっても、絶対に1人で行動しないように」
と、絹子さんは念を押すように言った。

「わかった」

私の返事に絹子さんはようやく家を出たのだった。
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