人生の相棒~運命の人は突然に現れる~
「えっ…?」

私の聞き間違いかと思った。

だけども、私はその声をよく知っていた。

声のした方へと視線を向けると、
「――あっ…!」

すぐに声を出すことができなくて、口を隠すように手でおおった。

これは、夢なのだろうか…?

それとも、幻を見ているのだろうか…?

彼らのトレードマークになった青い千鳥格子柄のスーツじゃなくて、白のパーカーと黒のスキニージーンズの姿だった。

頭には黒いキャップ、顔はマスクで隠れていたからわからないけれど…私には、誰だかわかっていた。

「――孝太…?」

私が呟くようにその名前を呼んだら、
「――やっと…やっと、見つけた…」

その人――孝太は、私のところへと駆け寄ってきた。
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